自信がつく ちくちく服作り
もともとは古着で買った45rpmの夏用のカーディガンが小さくて前ボタンが閉められなかったから、半袖部分は切り落として、タンクトップをつくってます。これを家の中できている大好きなワンピースの上に着る。
実際に着てみて、しっくりこない部分は随時直していきます。夕飯食べたあとチャチャッと。襟ぐりとかちょうどいい感じになってきた。自分でつくるものを自分で着てみて気心地をたしかめて改良していく。
これはなかなか楽しい体験だなと思う。服も料理も掃除も自分のやったことが自分にぴったりくるようにするためには、自分は何が好きなのか、何にこだわりがあるのか、といったようなことを知っていかないといけない。
たとえば、襟ぐりが広すぎるのはダメだし狭すぎてもいけないとか、色柄よりも何よりも優先させているのは生地の触り心地なんだとか、だんだん自分が感じていることを細かくつかめるようになってくる。こういう自分の感覚を信じてあげることが、「自信」ということなのかもしれない。きっとそうだ。あれこれ考えながら、食後の珈琲タイムでちくちく縫ってます。見た目?それは気にしない。前進あるのみ!(笑)
あれはたしか高校の家庭科の授業だったと思う。ミシンでパジャマをつくるというのがあった。私だけどうしてもすすまず、たしか本当に完成しなかった。それ以来どうにも苦手意識がつきまとう家事分野がお裁縫でした。
それが、この夏、鳥取にある汽水空港という本屋さんのモリテツヤさんを訪ねたことで自分で服がつくれる気になった。汽水空港という本屋さんはそれはそれは素敵な本屋さんですが、大工仕事はズブの素人だったモリさんが自分で建物つくってしまったという本屋さん。そんなモリさんと3時間くらいおしゃべりしたら触発されたんだと思う。帰り際私は「洋服をつくってみたい。どの本から始めたらいいか」と彼に聞きました。そうしたらこの本⤵︎をすすめられました。
「型紙もついていていいよ」とモリさん。実際この本の型紙は便利で、本をめくるだけで楽しい。著者の早川ユミさんがご自分の体や暮らしにあった服をつくっている。世界中の女性たちの服をヒントにして。長年かけた早川さんの試行錯誤のおかげで動きやすい快適な型紙ができてきて、それらを惜しげも無く載せてくれている。型紙はガイドラインとして使えばいい。一から試行錯誤するのは大変だからね。服をつくるのに失敗も正解もないんだ。私を知る。知った私を信じる。そしたら気軽に手を動かす。それでいいんだね。