スイーツ好き諸君へ からだが喜ぶプリンはどっち?

江口と井上駿さん(平塚市在住 井上農食健康実験室)で主催している「遊みんか・からだセミナー グリーンスムージーとおはなし会」を、10月26日(日)に開催しました。その報告を。この日のゲストスピーカーは、長年、消費生活専門相談員をつとめている岩澤禮子さんでした。「からだが喜ぶプリンはどっち?」というテーマで、2種類のプリンを加熱して比べる実験をしながら、食品表示の見方と食品添加物についてお話いただきました。

プリンを火にかけても固まらない

プリンを容器に入れたまま湯煎すること20分あまり。するとどうでしょう?プリンって、卵を使ってつくるものですから、当然、火にかけたら固くなるはず、ですよね?ところが!「なめらかプリン」という商品は、いくら火にかけてもまったく固まらないどころか、液体になってしまいました。一方、「新鮮卵のこんがり焼プリン」という商品の方は固くなっています。あれ?いったい何が違うんだろう。


 ⬆湯煎すること20分。プリンが溶けてしまった
違いは、食品表示にありました。​

⬆「新鮮卵のこんがり焼プリン」の食品表示。卵や生乳が入っているのがわかる

⬆「なめらかプリン」の食品表示。卵や牛乳は使われていない。

プリンにあらず プリン風ゼリーだ
「なめらかプリン」には、卵も牛乳も全く使われていません(参照:食品表示の「乳製品」って一体何?)。卵を入れない代わりにゼラチンで固めています。ゼラチンを使っているので、これを湯煎をすると、溶けて液体になってしまうんですね。つまり、この商品は、砂糖と油をゼラチンで固めている「プリン風ゼリー」なんです。着色料と香料でがっちりお化粧して、プリンっぽくしているんですね。

社会を変える「消費の力」

このプリン実験をふまえて、岩澤さんは、こんなふうにおっしゃっていました。「食品添加物が全て悪いというわけではありません。けれど、一体自分はお金を払って何を購入し、どんなものを体に入れているのかはちゃんと知っておきたい。かしこい消費者になりたいものですよね」と。かしこい消費者になって、価格に見合ったものを選んで買うようにすることが、少しずつ社会を変えていくことにもつながるんですよ、ともおっしゃっていました。

なにくわ~ぬ顔で並ぶスイーツたち

しかし、驚いちゃいますよね・・・。私も子どものころ、このやわらか~いプリンが好きだった。それが、実はプリンではなく、薬品でお化粧したプリン風ゼリーだったとは!イヤイヤ、いいんですよ。「プリン風ゼリーを買っているのだ」と納得して買うならば。だけど、なにくわ~ぬ顔でスーパーの棚に並んでいますからねぇ。だから驚いちゃう。ほら、プリンって、子どもが風邪なんかひいた時なんかによかれと思って、買い与えたりするわけじゃない?栄養つけてあげよう、とか思って。う~ん。知らぬが仏、などとは言っていられないよなぁ。これって、プリンに限ったことじゃないんだよなぁ。知らないというのは恐ろしいことだ!