ツインシティ 巨大開発 本格的にスタート
●ツインシティ整備事業って?
相模川に新たに橋をかけ、新幹線新駅を誘致した寒川町と平塚市大神地区で「ツイン(ふたごの)シティ」をつくる というものです。現在、新幹線新駅誘致や新しい橋の建設のめどは全くたっていませんが、それに先立って、国道129号線沿いの厚木市との境、平塚市の大神地区の田畑を開発し、あらたな街をつくろうとしています。この街の中心にイオ ンのショッピングモールと巨大倉庫を誘致 するとしています。これに要する税金は少なく見積もっても85 億円にのぼります。
●あやうい「組合施行」
このように巨額の税金を使う開発事業ですが、平塚市が事業責任者ではありません。地元土地所有者が「組合」というものをつくり、これが事業主体になります。「組合」は、税金と土地の 売上差益をあてこんで開発をすすめていきます。この開発手法は、「組合施行」と呼ばれるもので、人 口減少・土地余りの状況下で全国各地で破綻しています。実際、平塚市は、東海大学近くの真田というエリアで同じ手法の開発をして、これが破綻。穴埋めのために税金を投入を重ね、それでも解決がつかず、現在は工事請負業者と組合との間で訴訟が起きています。
●平成 26 年度の平塚市の予算 ツインシティ事業に4億円投入
今年度、平塚市は、ツインシティ事業に4億円を超える税金を投入することを決めています。このお金は、すでにこの地にある建物の移転計画や地盤改良、造成の設計をするために使われことになっています。私は、ツインシティ計画の開発手法とその内容に問題 があると考えています。事業主体になるはずの土地所有者の同意も得られていません。今、この大型開発をすすめるべきではありません。
●ツイン事業費4億円をのぞく修正案を提出も否決
税金をどこにどのくらい配分して使って行くのかを決めるのは市長の仕事ですが、その内容に対して議員が、逆提案することができます。 今年3月、新年度予算などを審議するための市議会が開会されていましたが、この議会のなかで私は、無所属高橋紀英議員、神奈川ネットワーク運動鈴木亜紀子議員とともに、ツインシティ整 備事業費の約 4 億円をのぞいた予算の修正案を提出しました。しかし 残念ながらほかの議員からの賛同は得られず否決されました。私は、私たちが出した修正案が否決されたのを受けて、市長提案に反対しました。共産党の議員3人も反対しています。また湘南フォーラムという会派に所属する端議員は退席されました。他の議員は市長提案に賛成しました。これによって、新幹線新駅を前提にした(駅誘致の見込みはないが)巨大開発事業が本格的にスタートすることになりました。