平塚にホースセラピー牧場をつくろう
長いこと私の口癖は「頑張ろう」でした。怒られたり非難されたりするのが当たり前で、そうならないように頑張っていました。なんとなく憂鬱でした。「こんな状態がいったいいつまで続くのだろう」とふと思ったのを覚えていますが、その直後に乳癌になっていることがわかりました。今から8年前のことです。
癌の告知を受けてからは手術や抗がん剤や放射線治療を受けました。同時に自分でつくった癌は自分で治そうと考え、食事や働き方を変えています。その一貫でホースセラピーを受けています。
ホースセラピーというのはあまり聞きなれないものですが、体や心の回復を促すセラピー効果があって肢体不自由の人のリハビリに使われたりもします。餌を与えたり馬房の掃除をしたり、乗馬をしながらストレッチをして体を緩めたりします。馬は比較的小さな種類でも400キロあります。こちらが強く手綱をひっぱってもびくともしません。そうではなく、私自身が「前にすすもう」という気持ちを強く持ち、その思いを十分にふくらませ体全体に広げるような意識を持つ時に馬も一緒に動いてくれます。心の持ちようが筋肉に伝わり馬はそれを読み取ってくれるのだそうです。
私は、馬と一緒に歩くというごくシンプルな体験を通じて、自分の思いを自分で育てることの大切さを理解することができました。そのことは、「頑張らなくちゃ」が口癖で人の顔色ばかり見てなんとなく憂鬱だった私を変えていきました。
本来みんな元気なのだと思います。ワクワクしていて好奇心いっぱいです。しかしそうであるにもかかわらず、そうあることが許されない社会になりつつあるのではないでしょうか。効率良く働き最大限に努力することが求められる社会にあって、生き生きとしてなんていられません。生きづらいのです。こうした社会の環境が癌に限らず多くの困難を生んでいるのではないかと考えています。
私は、一人一人の命が息づきそのことが活力になるような社会に暮らしたいと願っています。そのような社会が「癌にならない社会」だからです。こどもも大人も誰もが持っている力を引き出し笑顔にするホースセラピーは、「癌にならない社会」をつくることにつながります。
一緒に平塚にホースセラピー牧場をつくりませんか。同じように思う人が平塚に増えたら必ず実現できるはず。そう考えていま平塚のまちをホースセラピーができる馬(道産子 雌 14歳 あんず )と歩いています。
本日4月2日火曜も午後1時半くらいから2時半くらいまで平塚駅北口ロータリー近くにあんずといく予定にしてます。とにかく可愛いです。近くを通ったらぜひ触ってみてください。
平塚にホースセラピー牧場をつくる会 馬っこ 代表江口ともこ