乳癌手術してから8年経って思うこと
私が乳癌手術をしたのは2011年東日本大震災の直後の3月17日だった。8年経った。当時は余震がひどくて入院した病院がよく揺れた。術後でまだ体にチューブがついていたのにその状態でゆらゆらするものだから怖かった。そんな私に、同室の女性が、揺れるたびに「大丈夫?」と、カーテン越しに声をかけてくれた。有り難かったなあ。
その女性も乳癌だったけど、「元患者」だった。癌治療はいったん終えていた。乳房の再建手術のために入院していたのだ。とても元気になられていた。良き先輩、目標になった。その彼女が私に、「手術して3年経つと楽になるよ」と教えてくれた。「3年が勝負」だという話しは医師からの説明とも重なった。私の癌は再発率が高く再発するとしたら3年以内が多いと医師からも聞いていたのだ。
振り返ってみるとたしかに最初の3年間は体調がイマイチだった。バッテリーが悪くなったガラケーみたいと思った。すぐに疲れたしなかなか回復しなかった。それがちょうど3年経った頃ずいぶん安定した。体が楽になった。5年経った頃からだいぶ元気になったなと実感しました。いま8年が経って、自分の写真を自分で見て、元気になったなあ丈夫になったなぁと、なんだか他人事のように、そう思う。
本当にたくさんの人に助けていただきました。手術直後の2011年の選挙は私にとって3回目の挑戦で、抗がん剤治療しながら臨んだのでしたが、それにもかかわらず私に投票してくださって、議員として働き続けることが出来ました。行きつ戻りつでしたが元気になりました。その元気に感謝しつつ、人は誰もがときに弱るし、老いる。そういう当たり前のことに思いを致すことができる政治家でありたい。そう思います。