市長の妻名義ツインシティ用地購入問題 市議会で追及

●土地購入経緯 市長説明 「ツインシティ用地だと知らなかった」

現在12月市議会定例会開会中です。本会議ではとても充実した議論がありました。そのひとつが、12月6日に登壇した平塚クラブの臼井照人議員の質疑です。臼井議員は、落合市長が議員時代に妻名義でツインシティ計画地内に土地を購入していた問題を取り上げて土地購入に至る経緯を、市長に問いました。

市長の説明を要約すると、

①経済的に困っていた友人に頼まれて借金して約1000㎡の農地を買った。②買った農地にはさつまいも栽培していたが出荷はしていない。さつまいもは家族と親族で食べた。一部廃棄処分もした。③場所の確認はしなかったのでツインシティ計画地内だと認識なかった。市長になってからツインシティ計画地内だと気づいた。

●驚きの答弁です。

とても丁寧な調子で上記のような内容を手振りを交えて話す市長を見ていて、私は、なんだか時空がゆがむ、そんな感覚にとらわれてなりませんでした。ちょっと解説しますと、農地というのは誰でも購入できるわけではありません。農業従事者でないと購入できません。市長のお宅はこれに該当。また農地売買には、法律に基づく許可が必要で、許可を受けるには条件をクリアしないといけません。そのひとつに「全部効率要件(農地のすべてを効率的に耕作すること)」というのがあります。「どのくらいサツマイモを植えていたのか」という臼井議員の指摘は、こうした法の内容をふまえたものでした。

またさらに補足すると、土地購入当時、落合市長は市議会議員でしかもいわゆる「地元選出議員」でした。ツインシティ計画を推進する立場で市議会でたびたび論陣をはっていました。そうであるのにもかかわらず、借金してまで購入した土地がツインシティ計画地内に位置するものだと知らない、そんなことがあるでしょうか。

●土地購入「資産形成のためではない」
こうした一連のやりとりをうけての臼井議員の指摘は、妻が利害関係当事者であるのにもかかわらず、その開発をすすめるための補助金を市長が支出する、これはおかしいでしょう?というものでした。これに対する市長答弁は、「補助金は個人に対して出すわけではない。まちづくりのためのもの。決して市民を裏切ることをしていないし資産形成のためではない」というものでした。到底納得のいく答えではありません。

私は、利害関係当事者でもあった市長が作り込んできた今のツインシティ計画は、ゼロから見直すべきだと考えています。そうでなければ納税者の方の理解が得られないからです。85億円もの多額の税金をつぎ込むことになる巨大開発事業なのです。このまま進めるなどできる道理がありません。