ツインシティ計画 補助金支出に超党派議員が「ノー!」

● 議会が予算修正案提出 昭和48年以来40年ぶり 

 9月に開催された平塚市議会で、私は、高橋紀英(無所属)、鈴木亜紀子(神奈川ネットワーク運動)の両議員とともに、ツインシティ整備費1億2600万円を削除した補正予算修正案を提出しました。修正案の賛成者は党派を超えた8人です。この他に、補正予算に組み込まれていた別の予算項目に反対で修正案に賛成票は投じられないものの、計画のあり方は見直すべきだとする議員もいて、最終的にツインシティ計画の補助金支出に反対した議員は11人にのぼりました。平塚市議会の議員総数30。反対派が過半数を超えるまであと一歩のところでした。今回のように議員からの修正案提出は稀なことで、平塚市議会では昭和48年以来40年ぶりのことでした。

● 責任所在あいまい リスクの高い開発手法

 私がツインシティ計画に強い危機感を抱くのは、責任の所在が曖昧だからです。地権者でつくる予定の「区画整理組合」がリスクも含めてすべての責任を負うことになっていますが、実質的に業務を担うのは民間事業者で、当面の活動資金として税金が投入されています。誰かが責任を持って腹をくくってやる、そういう体制になっていないのに、東京ドーム14.5個分68ヘクタールの巨大開発をしようとしています。
 

 現段階で、この計画の概算事業費は約220億円と想定されています。そのうちの85億円は国と県、市からの税金です。残りは土地の売却益でまかなうとしています。平均坪単価約30万円で土地を売りたいとしていますが、思うように土地が売れるかどうかわかりません。
 

 平塚市は、同様の手法を市内真田地区でも採用し開発をすすめてきましたが、土地の売却がすすまず負債をめぐって施工者の戸田建設と区画整理組合との間で訴訟がおきています。困り果てた地権者がさらなる穴埋めを市に求めているのが実情です。

⬆ 129号線沿い厚木と近接するツインシティ計画地内で 計画に反対する看板

⬆ 計画に反対する地権者らが田の脇に看板を立てていた
● 市長の土地購入問題も

 当然のことですが地元地権者からの根強い反対もあります。加えて、落合市長が市長選挙の8ヶ月前にツインシティ計画地内に土地を妻名義で購入し、市長就任後も所有して続けてきた不祥事が明らかになりました。どのような理由があるにしても軽率の誹りを免れるものではありません。今までの延長線で計画をすすめることはできるはずがありません。