ごみ焼却炉建設に関する請願が否決されてしまいました

12/20(土)
今月の18日木曜日に12月議会が終わりました。ごみ焼却炉建設計画に関して、市民の方から請願が議会に出されいましたが、これが否決されてしまいました。江口は、この請願について採択するべきだという立場で討論(意見表明)をしました。以下のような内容です。長いのですが、ご覧ください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
請願第16号 安心・安全の暮らしを守るために ごみ焼却炉新設計画に関する請願について、委員会の決定である不採択に反対し、採択するべきという立場で討論をします。
同請願の請願項目は4点です。
1.ごみ分別で先進的な平塚を守ってください 
ごみの分別資源回収を前提にしたごみ焼却炉を選ぶようにしてください 
2.きれいな空を守ってください 
発がん性物質や有害金属の粉じんを出さないよう、安全なごみ焼却炉を選ぶようにしてください 
3.ごみの減量化策をすすめてください
4.十分な情報提供をしてください 

どれも、ごく当然の内容だと考えます。また、この請願に3,250名のもの市民のご賛同があることは、重大な意味があると考えます。ごく当然と思われる内容を、なぜ、今、市民の方たちが請願として出されるのか、その理由を議会としても考えたいものです。
本来、ごみ焼却炉新設にむけては、どういう焼却炉がもっとも平塚市に適しているのか検討したうえで、市としての全体的な方針を持ち、その方針にあったごみ処理を行うことができる事業者の中から選定するべきところですが、平塚市は、DBO方式を採用したことを理由に、あらゆる焼却炉方式を選択肢に入れて事業者の選定を、選定委員会にゆだねています。
本来は、市民も議員も入って、市としての方針を議論するべきであったのに、その重要なプロセスを省いてしまったことが、多くの市民の方の不安の原因だと考えます。
つまり、市民不在の状況で、行政と一部の専門家が、日々の市民生活に密着した重要でかつ建設費120億円を超える大規模事業を決めていこうとしていることに対する危機感から、この請願が出されたと言えます。
一方、平塚市と同様に、平成25年度稼働を予定している三鷹市と調布市では、学識経験者と公募市民らで構成された市民検討会を15回も開催して、市民検討会から出された報告書に基づいて、事業者選定委員会で事業者を選定するようにしています。三鷹市と調布の市民検討会は、当然に傍聴可能でしたし、詳細な議事録が残されていてHPでも閲覧できるようになっています。
このようにごみ焼却炉に関する市としての方針をもつ自治体では、炉はどれも同じではなく、その炉の種類や方式が、私たちの日々の生活に与える影響の大きいことを十分に認識していて、だからこそ、できるだけ多くの市民の意見を聞きながら、時間と労力をかけて、市としての全体の方針を持ち、これを明らかにしているのです。
ごみ焼却炉の種類や方式が、私たちの生活、ひいては私たち自身のごみや環境に関する認識や意識に与える影響の大きさを考えるならば、一部の専門家や行政職員だけに炉の選定をゆだねることは、無理があります。
この12月議会で、事業者選定委員会の選定主体は、大蔵市長だという議会答弁がありましたが、市民や議員がごみ焼却炉新設について議論する場もなく、市民と議会のバックアップもない状況で、市長がごみ焼却炉について主体的な考えをお持ちだとしても、事業者選定委員会の決定が出たあとで、市長のお考えを炉の選定に反映させることがはたしてどこまで可能でしょうか。
請願第16号の請願項目は、ごく当然の内容ですので、これに反対する理由が見当たりません。さまざまな市民の声や意見を背景に、議会が主体的にごみ焼却炉新設にむけた議論に関与していくことこそが、今、求められていることだと考えます。こうした意味において、12月議会閉会後、閉会中に、環境厚生常任委員会で、次期環境事業センターに関することが、所管事務調査の項目にあげられ、予定されていますことは、非常に重要で意義深いことと思います。