9月議会の報告 ごみ焼却炉について

9/12(金)
07:00~09:00   議会質問の原稿を読む練習するなど
10:00~12:00   9月議会本会議
13:00~14:30   9月議会本会議
14:30~17:00   市ごみ処理の担当者から話しを聞く

●9月議会の質問は2つ
9月議会で江口は2つのテーマで質問をしています。
ひとつは、ごみの焼却炉を新しく建て直すことについて
2つめは、小中学校の教頭や校長を選ぶ方法について
まずは、ごみ焼却炉について書きます。
●建設費は だいたい150億円
皆さんは、平塚市がごみの焼却炉を新しく建て直そうとしていることを知っていますか。平成25年から新しい炉を使いだすべく、建設に向けた準備をしています。この新しい焼却炉、建設費はだいたい150億円くらいです。
ごみ焼却炉と一言でいっても色々ありますが、平塚市は、3方式をその候補にあげています。3方式とは。
①焼却炉だけをつくる場合(焼却方式)
②焼却炉と灰を溶かす炉を併設する場合(焼却+灰溶融方式)
③ガス化溶融方式

今平塚市で稼働している炉は①の焼却方式です。つまりごみを燃やすためだけの炉を使っていますが、上記の3方式のうち、②と③は、ごみを燃やすと出る灰も溶かします。灰を溶かすことができる灰溶融炉やガス化溶融炉は、1400度から2000度ほどのものすごい高温を出します。
●どのタイプのごみ焼却炉をつくるのか 
今回の議会での江口の質問の要点だけを書きます。正式な議事録ではありませんが。
<市としてのコンセプトはあるのか>
江口:  平塚市は、3つの処理方式のうちどれが最も安全で経済的だと考えているか?
部長: 今は答えられない。
江口: 3つの処理方式の建設費と運営費はそれぞれいくらか?今の焼却炉の解体費は?
部長: 方式別には算定してない。解体費の見積もりはしていない。
江口: ごみ焼却炉新設費用などを入れ込んだ長期的な財政シミュレーションはある?
部長: ない。年内には作成する。

●選定はノーコンセプト 
・・・このやりとりだけで2つのことがわかります。
①支出の見通しのないまま計画だけがすすんでいる。
②市としての方針・コンセプトがないまますすんでいる。
「安全性と経済効率性の観点から最も平塚市に適しているのはどのタイプの炉か?」という質問に回答がない。炉のタイプも決まらず、建設費や運営費がいくらかかるのかも未定。つまり、炉の選定に関して市はノーコンセプトなのです。全体的な方針がない。
これでは、どんなものが買いたいのか具体的に決まってないけれど、とにかく買い物に出る、そんな感じすらします。そうすると、そもそもどうして焼却炉を新設することになったのか、という疑問がわいてきます。
●新焼却炉は、有毒物質は出ないのか
そこで、江口は、仮にいまの焼却炉を長く使った場合、大規模修繕はいつごろになるか?いくらかかるか?聞き、また、炉から出る有毒物質について再度質問しています。
<ダイオキシン以外の有毒物資の心配は>
江口:「焼却炉は高温になればなるほど、多角芳香族炭化水素(PAHs)やニトロ多角芳香族炭化水素(Nitro PAHs)などの非常に発がん性の高い物質が出ることがわかっている。
ダイオキシン以外の有毒物質が出る。ダイオキシン以外の有毒物質が出る心配はないのか?ないとしたら、その科学的根拠は?」
部長:「高温が出る炉もあるが、(現時点では、高温炉を)選んでいるわけではない。ダイオキシン以外の有毒物質云々というが、専門家ではないので…。環境省は“手引き”を出して、焼却炉を限定せずに判断しろと言ってきている。また焼却炉技術には色々あるので、市がどこまで知見を持っているか、という問題がある。」
江口:「環境省の“手引き”の法的根拠は何か?」
   「高温の焼却炉は、選択肢の中に入っていないのか?」
市:「法的根拠は特にない。高温の炉も選択肢の中に入っている」

市としてのコンセプトがないまま、財政支出の見通しのないまま、ごみ焼却炉建設に向かってひた走るのか。あるいはもう少し慎重になるのか。市長の政治的判断が必要だと江口は考えています。