12月議会の江口の質問(合併浄化槽と公共下水道のどちらが安いかの試算)

12/9 
・7:30~8:30 質問の確認
・10:00~16:00 12月議会
・24:00~25:00 事務所処理をする
●12月議会の江口の質問●
今回の質問のテーマは、①下水道 ②高齢の市民を守る施策について ③高度地区指定直前に建つ高層マンションについて
下水道について私は今年度になるまで問題意識を持っていませんでした。それが今年度から下水道審議会に入ったことから勉強するようになりました。地下にもぐって管をつくり、雨水と汚水を流すための工事が、公共下水道工事です。平塚市は市街化区域のほとんどすべてのエリアに管を張り巡らしています。
この事業がものすごい金食い虫で、まちの借金の半分以上を占めています。下水道事業をすすめてきたことによる平塚市の借金は、738億7700万円です。こうした莫大な借金があるわけですが、平塚市は、この12月議会で、さらに市街化調整区域(基本的にあまり家を建てない地域。田んぼや畑が広がるエリアです)にも公共下水道工事をすることを提案しています。
5ヵ年で約40億の計画です。私は、市街化調整区域には管を地下に埋めていく公共下水道ではなく、合併浄化槽を使うべきだと思っています。
●合併浄化槽と公共下水道のどちらが安いかの試算●
市は、平成7年に合併浄化槽と公共下水道の費用対効果の算定を業者に委託して出しています。この試算は、公共下水道は1戸あたり370万円なのに対して、合併浄化槽は1戸あたり440万円かかるという。∴公共下水道が安い!としています。でも果たして本当に、そうなのか、というのが質問の主眼です。この試算がおかしいと思う点は、まず2つ。
①合併浄化槽の耐用年数を15年で計算していること。
いま、国は、合併浄化槽の寿命を「30年以上」、と明言しています。15年ではないのです。この「30年以上」の「以上」というのも非常に大事です。まだ合併浄化槽が利用されるようになってから30年くらいしか経っておらず、その寿命がいつまで続くかわからないから、「以上」という書き方をしているのです。
②人口減少に対応した試算をしていないこと。
全国的に人口減少するのはわかっているのに、減少に対応した試算をしていない。そもそも、事業区域の人口は、平成7年に数えたものを使っている。
繰り返すけれど、この委託して出した試算は平成7年のものだ。この10年で財政はより厳しくなっている。平塚市の一般会計の財政見通しでは、19年度から投資的経費を抜いても赤字になるとしているのに、10年前の試算をそのまま出して、昔立てた計画をすすめるのはおかしくないだろうか。議会の具体的なやりとりは、また議事録ができてからを引用してここに書きたいと思います。
今日の議会質問で悔しいのは、再質問の答弁漏れを指摘できなかったこと。再質問で、「下水道事業特別会計の財政見通しの必要性は?」と聞いて、その答えがなかったのにもかかわらず、指摘できなかった。「あれは未答弁でしたね。」とあとから行政の方から言われた。ううう、悔しい。それにしてもおかしな話だと思う。
今議会には、年間所得が125万円以下の65歳以上の高齢者からも市町村民税をとるとする議案が出ている。年金から税をとるのだ。国の法改正によるものだけど、地上では、市民はこんなに厳しい思いをしているのに、地下の下水道工事は、こんな緩い試算で、40億の工事がすすめられていく。このバランスの悪さに疑問を持つのは、私だけではないと思う。