市原市長選に見る新しい未来 平塚市議会にも変化 


⬆今年6月、市原市長選挙で勝利した小出市長の2連ポスター
●実は今って、かなり面白い時代の転換期
保法制が衆議院議員で可決したり、武器輸出三原則が変えられたり、原子力発電所を海外に総理自ら売り込んだり、秘密保護法ができたり、と、まぁ、本当にいろんなことがあります。ちょっとうっかりするとため息が出そうになる。だけど、と、私は思っているんです。ため息どころか、実は今かなり面白い時代の転換期にあるんだと感じています。

平塚市議会「安全保障法制の丁寧かつ十分な審議を求める意見書」提出

たとえば、平塚市議会でも変化が起きています。平塚市議会でも「安全保障法制の丁寧かつ十分な審議を求める意見書」を国に提出しています。提出するためには、議員の過半数以上の賛成がないとダメなわけですが、平塚市議会では賛成14人・反対12人の賛成多数(私も賛成しました!)で、意見書提出に至っています。以前の平塚市議会ならば採択されることはなかったろうと思います。これは変化です。

●注目の市原市長選 自公推薦元東電社員候補を無所属候補が破る

変化は平塚市議会だけではありません。驚いてしまうのは、今年6月7日投開票の千葉県市川市の市長選挙です。これには驚きました。無所属新人で元市議会議員の小出醸治氏が、元東京電力五井火力発電所所長大西英樹氏(自民党と公明党の推薦)を破り、当選しています。

●市原市民、放射性廃棄物処分場にノー!

市原市長選の事実上の争点のひとつは、選挙の直前に突如環境省が打ち出した放射性廃棄物処分場問題、だったそうです。といいますのも、今年4月、国は、市原市に隣接する東電千葉火力発電所を放射性廃棄物処分場候補地にすることを明らかにしました。その問題の東電火力発電所の、元所長・大西氏が、市原市長選挙に立候補したのです。千葉県もとりわけ内房は保守的傾向が強いそうです。内房の市原市は超保守王国です。自民党と公明党の推薦を得た大西氏の圧勝かに見えましたが、選挙結果は違いました。1万5千票差で無所属の候補小出氏が勝ちました。

●元ジェフ市原のGM祖母井秀氏も一肌ぬいだ熱い選挙でした
少し前ならば、こんなことはなかったろうと思うのです。市原市の市長選挙の結果が持つ意味は非常に大きいです。元東電社員が自公推薦で市長選に出る。それだけでも「そりゃないよ」と思いますが、放射性廃棄物処分場問題がからむ選挙で当たり前のように通ってしまったら、、、。モラルハザードが大手を振って歩いてしまいます。その影響は全国に広がるところでした。市原市民はこれを阻止したのです。すごいことです。写真は、当選した小出氏の2連ポスターです。小出氏と並んでいるのは、ジェフユナイテッド市原・千葉のゼネラルマネージャーをつとめていた祖母井秀隆(うがばいひでたか)氏、です。この2連ポスターを見て、選挙の盛り上がりと祖母井秀隆氏の市原の未来に対する強い思いを感じました。