馬選挙報告会 ~癌にならない社会をつくる事と馬

講演会場の神戸北区にあるみついの杜牧場にて。看板をつくりました。
「馬との出会い選挙」の馬の責任者をしてくれた三嶋鋳二さん(写真右)

地元選挙参謀をつとめてくれた中村隆一さん(神奈川県二宮町在住、炭素循環農法の実践者です。)

●神戸北区にあるみついの杜牧場で選挙報告会

「馬との出会い選挙報告会 癌にならない社会を作る事と馬」を神戸北区にあるみついの杜牧場でしてきました。4月末の選挙でしたが、まとまった報告会をちゃんとするのは初めてでした。なぜ神戸のしかも牧場で選挙報告会をしたか?ですが、「馬との出会い選挙」の馬の責任者をしてくれた三嶋さんは、ここのスタッフで、10日も三嶋さんが平塚に滞在してくださっていた留守を守ってくれていたのが、この牧場のスタッフ高木さんと浜さんお2人でした。お世話になったみついの杜牧場で、遠く離れた平塚の選挙がどんなだったか報告したいというのが、今回神戸でやった理由です。
●地元選挙参謀 中村隆一さんによる演出 「いかしあいの選挙」

選挙報告会には、地元選挙参謀をつとめてくださった中村隆一さん(二宮在住)も一緒に参加してくださいました。中村隆一さんは、炭素循環農法の実践者です。この農法は肥料すらつかわらないで、土のなかに微生物を育て、その力を「いかして」野菜を育てています。「いかす」。「いかしあう」。これが、中村隆一さんの農コンセプトです。中村さんご自身全体のコンセプトだと私は理解しています。この中村隆一さん演出による「馬との出会い選挙」は、とにかく楽しかったです。選挙に参加してくださった方たちの力や魅力をいかし、馬の力をいかし、候補者も、ライバルである他の候補者もいかしあう、そんな「いかしあいの選挙」でした。だから楽しかった。
 

●なぜ選挙で馬を使ったか 「奪い合い選挙」からの脱出
実は多くの選挙は、「いかしあいの選挙」の間逆の「奪いあいの選挙」です。まず票を奪いあいます。票の奪いあいとは、つまり補助金の奪いあいです。以前の私は、「ハコモノじゃなく教育や福祉へ」と訴えていましたが、それもつまり奪いあい。税の分配の奪いあいです。
候補者はヒロイックに補助金分配の不公平を訴え、その是正のために私を応援してと訴えます。このスタイルは「情報提供型選挙」でもあります。候補者が有権者に情報を一方的に伝え、有権者は候補者を支援する。こうした選挙をすると、支援される候補者と支援する有権者という人間関係が出来てしまいます。当然ですが、選挙と政治は地続きです。選挙は、当選後の人間関係をつくり、政治活動をかたちつくっていくことになります。これまで私がやってきた選挙を変えるために私は選挙で馬を使おうと思いました。みんなが楽しい選挙をしたい。スポイルしあわない選挙にしたい。これを選挙の一年前に決めていました。
 

●選挙事務所なし 選挙カーなし!身体の声を聴きながらつくった選挙
ちょっとだけ振り返ります。27歳で初当選した私は35歳で癌になりました。一時は抗癌剤の副作用で死にそうにもなりました。現代医療にお世話になりながらも、これ以上はもうダメ!となってからようやく、癌は私が作ったんだから私が治せるはずだと考えるようになりました。治癒への道を歩く中で、私は、不自然なことや自分がつらいと感じることにすごく敏感になるようになりました。すぐ身体が反応します。反応を無視すると寝たきりになるほど体調悪化します。身体の反応をみて、軌道修正していく、そんな感じの毎日です。
今年にはいってから馬を使った選挙を組み立てていくにあたっても、身体の反応を見ながら、軌道修正を重ねました。タスキなどの選挙グッズの業者発注はしないで自分でつくる。選挙のためのだけの挨拶まわりは一切しない。選挙事務所はつくらない、そんなことを身体の反応を見ながら決めていきました。
●どんな馬を使うか どう使うか みなで手探りしながらすすめました

選挙はすぐそこなのに、ひとつひとつこだわり、立ち止まるする私を、中村隆一さんや馬担当の三嶋さんはじめみなさんが、そっと受けとめてくださいました。ありがたかったです。(これを承認というのでしょうね)実際に馬を使った選挙は、具体的にどんな種類の馬をつかうか(ホースセラピーで活躍している道産子マロさんをチョイス)、その馬をどう使うかを考えていきます。考えること準備することはいくつもありましたが、みんなが、私の思いにそいながらも、より楽しくやるにはどうしたらいいかを考え選挙をつくってくれました。それを見て感じたことをまた翌日の選挙戦に反映させる形ですすめました。

●馬選挙を通じて学んだこと いかしあう場は「癌にならない社会」
選挙は盛り上がりました。トップ当選でした。選挙の結果も素晴らしいものでしたが、私は個人的に大きな収穫がありました。私は私を「いかしてもらった」と感じました。これがもっとも大きな収穫でした。選挙を通じて、ひとをいかすというのはどういうことかを実感することができたのです。
私はいかしてもらった。今度は私の番だ。私がしてもらったことをよく理解して、拡げていくことだ、と思います。目の前にいる人をいかす。それは支援したり補助したりすることじゃない。そこにいる人をそのままみつめ、受け止める。それだけでまずは十分。私が政治家としてすべきは、いかしあうことができる環境設定をすることだと思います。これは、選挙で馬のマロさんがいる楽しい語り合いの場をみんながつくってくれたのと似てる。いかしあう場は楽しい。身体の内側から嬉しい。だから癌になんかならない。これが「癌にならない社会」です。みんなでつくっていきたいです。