ガンに効く!東大安冨歩教授の授業

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安冨歩教授の東大授業がネットで見れます
2013年4月から7月末まで、私は東大・安冨歩教授の授業に参加させてもらっていました。この授業の内容が丸々全部ネットで見れます。昨晩、私は、この一連の授業の最終回「社会を正しく機能させるために、必要なこととは何か?」の後半部分の安冨教授の話しを、見直していました。
つい先日、安冨歩教授は、テレビ番組の「アウトデラックス」に出演して、【役を演じることが人間の人生だと思い込むことの罪】について語っていましたが、この授業は、テレビでの話の内容をさらに掘り下げるものになっています。また、役を演じる大人が回すスムースな社会の暴力性を指摘するだけでなく、ではどうしたらいいのか、具体的処方を示す内容になっています。安冨教授は、子どもや老人や障害者といった【役を演じないで生きている人たち(無縁)】の高い創造性を社会の中にもう一度取り戻す必要がある、と説いておられます。ぜひご覧ください。

ごく幼いころから、「人生は役を演じるようなものだ」と思っていた
私は、幼稚園の頃に、「人生というのは与えられた役を舞台の端から端まで演じるようなものだ」と思ったことをはっきりと覚えています。幼少の頃だけでなく、その後、ごく最近までずっとそう思っていました。美術大学の卒業制作には、100号サイズの油絵に「舞台」とかいうタイトルをつけて、一方向を向いて舞台の上を歩く顔の定まらない人物群を暗い色調で描いて、この憂鬱な思い込みを絵のテーマにしたりしていました。なので、安冨教授が、「役を演じることが人生だと思い込むことの罪」を説いておられるのを知って大きな衝撃を受けました。
役を演じることが人間の人生だと思い込むことは、ガンもつくる
実は、乳ガンになったのが分かって告知されたとき、内心ホッとしたんです。「あ~これで、色々、休めるわ。」と思ったんです。このときは、まだ安冨教授のことを全く知らなかったのですが、いまから振り返ってみると、役を演じることを降りることができる、少なくとも一時的に解放されると直感したのだと思います。一般に死の病と恐れられているガンになってホッとして、その理由が「色々休める」からだったことは、かなり奇妙です。なぜそう感じたのか。ヒントは安冨教授の著書や授業にありました。ほんの子どもの頃から「所詮人生は役を演じるようなもの」だと思い込み、実のところは絶望していたので、ガンになってホッとしたんだと思います。また、そんなわけだから体を蝕みガンをつくったんのだと思うのです。おそらく、この「役を演じることが人生」であるのは、私に限ったことではなく、多くの人に共通しているのではないかと思います。