亀井静香議員の街頭演説

参議院選挙中、広島出身の亀井静香衆議院議員の演説を聞きました。亀井議員は、そこにいるだけで迫力があります。

亀井氏の応援演説のなかに「放射能はすぐには人を殺さない。後から殺す。私の姉も原爆ですぐに死んだんじゃない。後から白血球が下がり亡くなった。福島原発は今も放射能出している。これで再稼働なんてどうかしてる!」とありました。

原爆の第二次被害で亡くなった亀井氏のお姉さんは名の知れた俳人でした。『白血球 測る晩夏の 渇きかな』という句が残されています。この歌。体力が落ち生命維持機能が壊れゆく恐怖のなか、乱高下する白血球を測る哀しみがよく伝わってきます。

私も一時的ではありましたが、似たような経験をしました。乳がんの治療のために抗がん剤を使っていて、その薬の影響で骨髄の造血機能が低下し白血球数が急激に下がりました。白血球数の減少は免疫機能の低下を引き起こしました。高熱を出す日が続きました。あっという間に体から力が奪われ、歩くことさえ困難になりました。それから数ヶ月間のあの日々は、死線をさまよっていた、と感じます。

IAEA 閣僚会議に対する日本政府の報告書には、大気中に放出したセシウム137の量は、広島原爆の168発分だと書かれています。その広島原爆は、投下時だけでなく、時間を置いて多くの人の命を奪っていきました。白血球数を測りながら私も感じたあの恐怖と絶望感を、原発事故のせいで味わう人が出る。許しちゃいけない。原発止めよう。