教育民生常任委員会視察報告 北秋市へ 不登校対策

 7/28(火)
朝から移動  秋田市~北秋田市へ
11:00~   北秋田市 あきたリフレッシュ学園視察
         北欧の杜公園見学
~18:00   山形県 鶴岡市宿泊
● あきたリフレッシュ学園
ここは、一言で言うと、
「不登校の子が使う、宿泊型の適応指導室です」
とまず、説明を受けました。
まず、どんなところか、写真を見てください。
北秋田市の中心駅である鷹巣駅から
車で30分ほど行ったところにある施設です。

↑の正面玄関をはいると、
広い芝生が眼前に現われて、
その芝生を囲むようにして校舎の別棟がのびています↓


宿泊型施設なので、洗面所やお風呂がきちんと整備されています。
宿泊部屋として、8畳の部屋が3室ありました。
●休みたい時に自然の中で休める学園
あきたリフレッシュ学園は、県内だけでなく、
全国の小・中学生を対象に門戸を開いています。
大自然の中で、心と体をリフレッシュさせることが、
目的だ、ということでした。
この学園の運営主体は、北秋田市教育委員会生涯学習課です。
3億円の建設費を投じて建物をつくったのは、秋田県で、
秋田県が北秋田市教育委員会に委託をして運営しています。
子どもたちが学園に滞在する期間は、在籍している学校と
相談したうえで、「出席扱い」になります。
秋田県外の学校でも同様の扱いになるそうです。
毎日の過ごし方は、原則的にはフリー。
先生と相談しながら、午前中に国語や算数・数学
などの教科の学習をして、午後は体験活動をします。
一日の活動を、自分で決定していきます。
ゲームや携帯電話などの持ち込みは禁止です。
● リフレッシュ学園の体制
子どもたちの指導にあたるのは、現職の教員一名と
もと学校長らが学習指導員としてバックアップに
あたっています。この学習指導員は5人。
このほかにも月に2回程度、臨床心理士が
カウンセリングをしてくれます。
私たちが訪れたときは、夏休み中だったために、
子どもたちと会うことはありませんでしたが、
滞在期間が長い子で、100日くらい、
いつも10人に満たない人数で、子どもたちが
のびのびと生活をしている、ということでした。
こどもたちは学園での生活後、
学校に復帰をはたしているそうです。
全国各地から問い合わせが多く、反響が大きいということでした。
●費用は?
リフレッシュ学園で宿泊して学ぶための費用は、
短期入園の場合は、一泊3食で3,000円
長期入園の場合は、ひと月で、93,000円です。
●今後の課題として
今後は、広報に力を入れて、必要とする子どもたちへ
事情の情報を届けたい、ということでした。
また、不登校傾向の子どもは、
発達障害を持っている場合が多いということでしたが、
その専門的知識を持つスタッフがいないために、
現状では対応が難しい、ということでした。
また、中学3年生になってから学園に来る子が多く、
もう1年早く学園に来てくれていたらと思う、
先生が話していました。

↑ 学園の中にある芝生の広場で 学園の先生が熱っぽく語って
くれました。

視察のなかで、同僚の議員からは、
「家庭へのケアはどうしていますか?」という質問が出ました。
親子そろって、リフレッシュ学園に滞在してもらって、
親子ぐるみの対応をしている、ということでした。
私自身が、この学園を見学して感じたことは、
家に引きこもりがちな子どもが、
家から、また両親から一時的に離れて暮らすので、
大きな生活の変化ができるし、
それがいいのではないかな?と感じました。
すがすがしい空気が流れる森林に囲まれた学園でした。