大人も子供も共に安全で健康に生きるためのプラグラム

5/10(日)
07:30~09:00   事務処理をする
10:00~13:00   市民の方から相談を受ける
午後から休みました
●東京北区王子へ 
9日(土)に参加した
「大人と子どもも共に安全で健康に生きるための
プラグラム2009」の報告をします。
東京都北区の王子駅すぐそばの
北区男女共同参画センターで開催されました。
王子は、ちょっと遠い。
それでも、この学習会は、毎回得るものが多い。

(写真↑ 北区男女共同参画センターが入っている北とぴあ 駅すぐそば)
主催は、地域で暮らすDV被害者と子どもを支援する会です。
連続講座になっていますから、関心のある方は、
ぜひ参加してみてください。
1回目 4月4日  里親として30年の奮闘記 (終了)
2回目 5月9日  女性と子どもの貧困ーその再発見 
 講師 湯沢直美さん (終了)
3回目 6月13日  私たちはどのように生き延びてきたか
          サバイナーと仲間たち 
4回目 7月25日  遊びに達人に聞く 

問い合わせは、FTCアドバカシーセンター ℡03-5608-6325
参加には、事前の申し込みが必要です。
参加費は毎回1000円。 保育あり(要予約)。
●女性と子どもの貧困 その再発見 湯沢直美さんから聞く
湯澤さんは、現在は、立教大学コミュニティ福祉学部教授です。
母子生活支援施設や児童養護施設で10年間の勤務を経て、現職に。
まず、家族とは何かを、考え直すワークショップからスタートしました。
結婚届けを出していないふたりの暮らしは、家族か?とか。
友達どうしの暮らしは、家族か?
とか、改めて問われました。
なかなか揺るがない、いわゆる、「幸せな家族像」は、
さまざまな日本独自の規範がある。
・法律規範 ・・ 婚姻していないと家族じゃない
・摘出規範 
・夫婦同姓期間・・別姓は法律上許されてない
・異性愛規範 ・・同性どうしのカップルはだめ
特に強烈な規範として日本社会で威力を発揮しているのは、
同性どうしのカップルは、ダメってやつですね。
これ、おかしいよね~と、強く思うんだけど、
家族って何か、を考えるときに、こうした規範が持つ
威力は、強烈だ。
とにかく威力がある。
なんというか、毎日暮らしているだけで、
刷り込まれてしまう。
家族規範が内面化される。
おっかない話しだ。
この「家族」の枠組みをはずれた場合に、
孤立して生きづらくなる社会が、現にある。
湯沢先生が、指摘していたのは、
日本の貧困の問題は、この家族制度の固定化と
密接につながっている、というものでした。
たとえば、一人親家庭の生活困難な状況を
どのくらい日本政府は考慮してきているか。
政策の貧困さの指摘を、わかりやすくしてくれた。
所得の再分配が少ないこと、奨学金の教育ローン化、
定時制高校の統廃合問題、
仕事がなくなると同時に住居も失ってしまうリスクの高さ、
生活保護の母子加算を削ろうとする動き、
などなど、政策の貧困ということを、
とてもわかりやすく説明してもらえた。
ワークライフバランス、っていう言葉があるけど、
この言葉聞くと、なんだか、頭がクラクラする。
この学習会の平川和子さんもそう言っていた。
ワークライフバランス?
仕事を持って維持するだけで大変なのに、
頭を上をすり抜けるような議論に、
頭がクラクラするんだろうと思う。
講師の湯沢さんは、
たとえば、いわゆる「家族規範」からはずれた、
ひとり親家庭が、ワークライフバランスを享受できる
社会になってはじめて、本気の政策だと指摘していた。
ひとり親家庭が、生きやすい社会か。
これが、社会の質を問うモノサシになる、
という湯沢先生の指摘は、
とても説得力があった。
江口は、このところ、ひとり親家庭のお母さんから
相談をかけることが多くなってきた。
仕事をなくして、子育てしながらのお母さんの暮らしは、
本当にきつい。住まいにも困る。
そもそも、今、日本の社会において、
結婚して子どもを産むってことは
女性にとって実にリスクが高い、と私は思う。
とりわけ、離婚した場合に、そのリスクは高くなる。
みんなが皆じゃないけども。
このリスクの高さは、
社会規範からはずれた一部の人の問題なんじゃなくて、
これこそが、社会の質の表れなんですよね。